さて、先日書いた、世界三大宗教のさわりの記事で、
「日本人の信仰心の薄さについては後日〜」とか書いたので、今日はそんな話を。
実は僕、10年以上前に、『世界との比較から見る日本の宗教』みたいなテーマで卒論を書いたのよ。元々個人的に宗教に興味あってアレコレと本を読んでたので。
しかし10年以上経ってて、うろ覚えなんで、思い出しながら、ざっくり書いてみよう。
よく言われる「日本人は信仰心が薄い」っての、何でやろか?ってことについて、僕の持論を。
1.そもそも日本土着の宗教が多神教
元々、日本には古来からアニミズム思想ってのがあって、そして、それに関連して神道っていう日本独自の宗教(神道を宗教と見るか否かについては諸説ある)があって、
そもそも、日本人の根底には、神様は一人ではないって考え方がある。
よく言われる八百万の神。万物に神様が宿る的な考え方。
で、これが根本にあるから、他所から入ってきた宗教も柔軟に受け入れる土台があるんじゃないかとも言われてる。
2.檀家制度
そんなわけで、日本人に受け入れられやすいのが、仏教。同じく多神教だから、日本人としては、他に神様いっぱいいても、そんなに違和感が無い。
で、日本人の多くは仏教に、一応は属してると思うんだけど、何故、熱心な信者が少ないのか。
これは、皆さんの中にも、学生時代に社会の授業で聞き覚えがある方もいると思うが、
江戸時代に幕府がやった 檀家制度 の影響ってのが大きいと思う。
これ、どんな目的でどんな制度なの?っていうと、
すげぇざっくり言うと、
仏教、つまり寺院が一揆(反乱)を起こさないように、
日本人をみんなどこかの寺の檀家にさせて、僧侶は、葬式だけやっときゃ生活に困らないようにしたのね。
そもそもは、本来の仏教って葬式は簡素にやるもんで僧侶の仕事ではないから、実は日本の仏教葬って檀家制度の為の付け焼き刃で、古来の日本の風習やら他の宗教やらの考え方や方法が混ざってる。
例えば、塩を盛るとかってのは、神道的な考え方に由来してるし。
なので、こういった仏教は、ガチの人達からは侮蔑的な意味で、葬式仏教とか呼ばれてたりする。
てなわけで、
1.そもそも神様いっぱいいる派で、他の宗教を受け入れやすい民族性
に、
2.熱心でない形骸化仏教を定着させる制度
も相まって、
今日の、葬式の時くらいしか宗教に触れないような日本人の宗教観が形成されたんじゃないのかな、と。
もちろん、細かく言えば他にも色んな要因あると思うけど、個人的にはこの2点は特に影響大きいような気がする。
文化的にも古来から、他所から入ってきたものを応用して独自に発展させるってのは日本人の特徴で、
今日の、
初詣行くし盆は墓参り行くしクリスマスはウェイするし的な文化も、わりと日本人らしいと思う。
比較的、人よりも宗教を勉強してみたものの、特に自分が感心する考え方を持った宗教を見つけられず、無信仰に至った僕としては、
先祖への供養だとか、人の死を悲しむ気持ちはあるんだし、形式とか信仰心は別によくね?
キリスト教じゃなくてもクリスマスにウェイしてみんな楽しいんなら、別によくね?
と考えてる。
ウェイ。
日頃まったく気にしてない事でしたが「言われてみれば…」な感じでせんせの宗教観すんなり入りました( ˙꒳˙ )
クリスマス、我が家もウェイしてます(・∀・)
日本国内、日本人どうしならば問題なさそうだけど、外国人と接する際には、宗教感覚の乏しさは、うっかり墓穴を掘ることもありそうなので、知識として自覚した上でウェイするのがいいですね!